短刀　備州三原住正近作（時代室町末期）
tantou [masachika]

刃長：21.2ｃｍ（長六寸九分半）　反り：0ｃｍ　元幅：2.08ｃｍ　元重：0.53ｃｍ
茎：生ぶ、目釘孔一

国・時代：　備後国　室町時代末期　天文頃　1532年頃

体配：　 平造り短刀、庵棟。
地鉄：　 板目に杢交ざり白気ごころ。
刃紋：　 小乱れに小沸つく。
帽子： 　直調に先掃き掛けて尖りごころに小丸に深く返る。

品番：0810－3010

登録：
奈良　平成16年4月16日

鑑定書：
財団法人
日本美術刀剣保存協会
保存刀剣鑑定書
平成十九年八月二十一日

【コメント】
三原派は備後国三原に栄えた一派で、鎌倉末期に始まり室町時代にわたって繁栄していますが、鎌倉末期から南北朝期の作を古三原と称し、室町時代の作を末三原又は銘文に貝何々と刻む物が多いので貝三原と呼ばれています。
作風は各時代を通じて大和物の影響が多く見られ、直刃を得意とし、やや杢立ち白け映りが目立ちます。
本作は貝三原の作風を十分に示した、生ぶ茎在銘の貴重な一口です。