短刀　義人作 (吉原 義人)（無鑑査刀匠）
昭和五十五年八月吉日
tantou [yoshindo] (yoshiwara) (mukansa)

刃長：26.6ｃｍ（八寸七分七厘）　反り：なし　元幅：2.60ｃｍ　元重：0.55ｃｍ
茎：生ぶ、鑢目筋違、目釘孔一

国・時代：　東京都　昭和五十五年　1980年

体配：　 平造り短刀、庵棟。
地鉄：　 杢目肌つみ映り立つ。
刃紋：　 匂出来の直刃の匂口締り明るく冴え、小沸つき匂い深い。
帽子： 　直に先小丸に浅く返る。

品番：0810－3014

登録：
東京都　　平成6年8月9日

【コメント】
昭和18年生まれ、祖父国家の門人。
昭和47年より新作名刀展に於て、高松宮賞はじめ連続上位の特賞を受賞。昭和57年無鑑査となる。現在、文化庁重要文化財専門審議委員、日本刀剣保存協会新作名刀展審査委員、東京都指定無形文化財保持者。
備前伝の最も困難なテーマとされる「映りを鮮やかに再現し、日本刀備前伝ブームの先駆けとなった。日本の刀匠で唯一人、メトロポリタン美術館、ボストン美術館に短刀が買い上げられている。現在、世界各国の美術館から作刀のデモンストレーションの要請を受け、国際的な活躍をみせている。また、アメリカに鍛錬所を三カ所構えるなど刀剣文化の普及にも尽力している。
本作は現代の名匠吉原義人の作位の高さを十分に示した、生ぶ茎で地刃共に健全な一口です。