刀（葵紋）以南蛮鉄越前国康（以下切）（二代康継）（新刀最上作）（業物）
katana [nanban_tetsu_o_motte echizen_no_kuni yasu]（It cuts it as follows）(yasutsugu 2 generations) (sintou saijou-saku)（wazamono）

【コメント】
二代康継『下坂市之丞』は初代の長男で、父同様に隔年ごとに出府して江戸神田紺屋町に住み、幕府の御用を勤めて幕命に依り元和九年より江戸詰となり定住している。
康継入道　以南蛮鉄於武州江戸作之、康継入道作、越前康継、以南蛮鉄於武州江戸越前康継などと銘を切ります。

初代康継は近江国(滋賀県)坂田郡下坂の出身で, 越前福井に移住し松平家の抱え鍛冶となります。
慶長十一年頃、徳川家康により江戸に召し出されて作刀し康の字を賜り康継と改名します。
以後徳川将軍家の抱え鍛冶となり、康継銘は幕末まで代々続きます。
初代、二代は沸の強い相州物の作風を得意とします。
三代目からは江戸と越前に分派しました。
江戸では江戸三代を継いで以降十二代続き、越前に於いては『四郎右衛門』が越前三代となり九代まで続いている。