【コメント】
初代余目五左衛門安倫は大和守安定の門人で安定と同じく業物として有名です。
初代余目五左衛門安倫が品川の藩邸に住した伊達綱宗の慰作の相手鍛冶をつとめてた事は有名で､晩年に仙台に帰るという。
その後､安倫銘は仙台の地で連綿と引き継がれて､二代貞享頃(1687-1688)､三代正徳頃(1711-1716)､四代寛保頃(1741-1744)､五代宝暦頃(1751-1764)､六代寛政頃(1789-1801)､七代文化頃(1804-1818)､八代嘉永頃(1848-1854)､に活躍したが､四代以降の作刀はまれである。
本作品の代別を特定することは困難ですが､江戸時代後期(六代から八代)の作品と思われます。

※余目五左衛門安倫は､承応四(1656年)に父の「安倫」急死につき明暦二年出府し､父と同じく大和守安定の門人となる､(父は初銘「倫祐」と切り､後に「安倫」と改名するも､父の「安倫」銘の作品はありません､故に余目五左衛門「安倫」を初代とするのが定説です。